こんにちは。伊是名でTシャツをセルフプリントしているSAISAIです。
前回のブログ更新から随分時間が経ってしまいましたが、今回も環境のことについて綴っていきたいと思います。伊是名の環境についてです。
伊是名は海に囲まれた離島ですので、沖縄本島や内地に比べればもちろん自然が多いです。山もありますし、海もあります。人が住んでいるエリアも限られているので野生動物もたくさん住んでいますが、そんな伊是名も時代と共にだいぶ変わってきてしまったようです。
私の母もよく言っていましたが、昔の伊是名には今のような立派なターミナルは無く、沖縄本島からの船が着く桟橋もとても小さなものだったそうです。その代わり、仲田(港があるところ)のビーチには、とっても綺麗な砂浜が続いていたんだそう。
母いわく、「どこよりも綺麗な砂浜」だったと。
それが時代と共に、伊是名と本島を往来する船もどんどん大きく立派になっていって、船が行き来するための海の航路も広くなり、船が着く港や桟橋も大きくなっていきました。
必然的に砂浜はどんどん小さくなって、今はほとんどビーチは残っていません。
昔母が海亀の産卵を見たと思われる仲田ビーチも、今はほとんどが護岸工事が施され、自然のままのビーチではありません。
今は仲田だけで無く、勢理客にもフェリーを着けられるように岸壁工事を行っています。この工事が完了すると、今までは波が高くてフェリーが出航できなかったような時でも、フェリーを出せるようになるそうです。確かに便利になりますよね。
伊是名のような離島では、台風が来たりして波が高くなるとしばらく船が止まってしまいます。そうすると本島から仕入れているパンや豆腐などの食料品は在庫切れとなってしまい、食品棚はしばらく空っぽの状態が続きます。 多少波が高くてもフェリーが出せるようになれば、こういった状況を少しでも減らせるということですね。
そして伊是名にも唯一と言ってもいいビーチが残っていたのですが、そのビーチもついに先日、護岸工事が行われ、島に残っている天然のビーチはほとんどなくなってしまいました…。 このビーチの工事は津波対策のためだったそうです。
護岸工事が行われた後にまた砂を入れるそうなのですが、この変わり果てたビーチにまた海亀が戻って来れるのかは疑問です。
伊是名島の中央はほとんどが山になっていて、各部落を行き来するには山の中の道を通っていかなければなりません。 昔は道もほとんど整備がされておらず、しかも車も無かった時代には、他の部落に行くのは1日がかりだったそう。山を一つが二つ越えていかなければ行けませんからね。滅多に他の部落に行ったりすることもなかったみたいです。
でも今はしっかり道路も舗装され、山の中も車ですぐ通り抜けることができるようになりました。各部落を行ったり来たりすることも、10分かからない程で行けるようになりました。
そしてさらに、観光に来る人のために展望台を作ったり、島のてっぺんからの展望を見渡せる道路も作られたりしました。 全て人間のためにです。
確かに便利になります。楽になります。時間も短縮されるでしょう。
でも確実に美しい自然は取り壊されていっています。
私にとって、島の一番の魅力は自然と、生き物たちです。 この魅力がどんどん減っていくのは見ていて本当に心が苦しいです。
島に住んでいる人には住んでいる人の事情があるのだと思いますが、島の人にとっては、自然はあって当然のもので、大して貴重なものだとは思っていないのかもしれないな、と思いました。
自然が少ない土地から移ってきた自分だから、感じることなのかもしれません。
私は今後、なるべく伊是名に綺麗な自然が残っていくよう、自分ができることをやっていこうと思います。 他にももっとそう思ってくれる人が島でも増えていったらいいなぁ。 本当は思っているけど、なす術がない人もいるかもしれませんね。
まずはとにかく人に話すことなのかな、なんて思ってます。あとは選挙かな。笑